幸せと健康は眠りから。睡眠不足の影響があなたの人生を奪う

睡眠は命を支える

人生の1/3の時間を人は眠りに費やすと言われるくらい、人は眠らずには生きていけないもの。

「生命はなぜ眠るのか?」
ほとんどの生物は、眠ることで外敵から襲われて命を落とすリスクがあります。
それでも眠るという生理現象が進化の過程から消えずに存在し続けているのには、生命維持に絶対必要な何かがあると考えるのが自然ではないでしょうか?

ショーペンハウアーの名言睡眠は死からの負債である。睡眠は生命を維持するために、死から借りるものである。のとおり、科学的な研究が始まって80年以上経った今、睡眠が脳や身体の活動に多大な影響を及ぼすことが徐々に分かってきています。
どうやら、睡眠の時間や質、取り方によって、私たちの未来は大きく変わってしまうようなのです。

眠りがあなたにもたらしているもの

健康や若さを保つうえで非常に重要だと言われている成長ホルモン。これは眠っているとき体内に分泌されます。
分泌量は20歳前後から減少するのですが、年齢を重ねても一定量は分泌され続けるのです。

睡眠時の成長ホルモンは、身体の細胞の新陳代謝を促し、疲労回復を助けるほか、脂肪の分解と燃焼、そして肌のターンオーバーを促す効果もあるのです。
また、成長ホルモンは深い睡眠状態であるノンレム睡眠時に多く分泌されると分かっています。ノンレム睡眠中の脳は、その日の出来事を整理して記憶する作業を行っていると言われ、しっかり睡眠を取ることが集中力や学習面の向上といった良い効果につながると考えられているのです。

さらに、ロチェスター医療大学のネダーガード博士率いる研究チームの研究結果よると、深い眠りにより脳細胞内に脳脊髄液が活発に流入するようになり、これがトキシンなどのタンパク質老廃物を洗い流して排出する役目を果たすことが分かってきています。
眠りが、脳のクリーニング機能のスイッチを入れていたのです。

睡眠不足が引き起こす健康への影響

睡眠が不足すると、当然、成長ホルモンの分泌量が減り、クリーニング機能も満足に働きません。
ということは、眠りが身体に与えている回復調整機能が、停止状態になってしまうと考えてよいでしょう。

疲労が回復しないので、判断力の低下やストレスを増やす原因にもつながります。
身体のあちこちに不具合が生じ、命を縮めるような健康への影響も考えられます。

眠らないことで健康バランスが崩れますたとえば、睡眠不足でストレスを感じると、身体は血糖値を上げてストレスに対抗しようとするため、高血糖状態に陥り糖尿病のリスクが高まります。
あわせて、食欲を抑制するホルモンの分泌や満腹中枢が正常に機能しなくなり、その結果、肥満を招くことにも……。
それと同時に高血圧、高血圧症、さらには心筋梗塞や脳卒中の危険性も出てきます。

また、脳のクリーニングが滞るとどうなるのでしょう?
脳内にダメージを受けたタンパク質がたまることで、脳細胞の再生時に欠損が起きます。
どうやらこれらがアルツハイマー病やパーキンソン病の引き金にもなるようなのです。

このように思いもよらぬ大病の原因となる睡眠不足。
たかが寝られないだけと侮ることなく、毎日しっかりと確保する必要がありそうですね。

こんな症状は要注意!身体のサインを見逃さないで

寝不足が続いているかな?
もしもそんなときに次のような症状があるなら、あなたの身体が限界を告げていると思ってよいかもしれません。しっかりと自己管理して危険信号を見落とさないようにしてください。

頭痛や身体の震え

睡眠不足は自律神経の乱れを引き起こします。
身体の震えや頭痛、動悸、立ちくらみなどの症状が出る場合は、自律神経失調症になっている恐れがあります。

めまいや吐き気

脳の疲労回復が困難になってくると耳の奥にある三半規管が正常に働かなくなる場合があります。反応が過敏になることで平衡感覚の調整がうまくいかず、身体がグルグル回っているようなめまいが起こるのです。
症状がさらに悪化することで、吐き気を催すこともあります。

睡眠を確保するためにできること

「最近どうも、よく眠れない。」「寝ても疲れが取れない。」と感じている場合、すでに睡眠不足に陥っているかもしれません。きっちりと睡眠を取るために簡単にできることからはじめてみませんか?

ストレスが睡眠を妨げることも多いです

寝る前には食べない

食事をしてから2~3時間、消化器官は働いています。眠る直前まで食べていると、体内でそちらの処理が終わるまで、しっかり休めません。

お風呂はぬるめでゆっくりと

38~40度ぐらい、ちょっとぬるいと感じるくらいのお湯にゆっくりつかってリラックスしましょう。副交感神経が刺激されて眠りにつきやすくなると言われています。

パソコン、スマホ、テレビは寝る直前まで使わない

布団に入ってから、スマホを使う習慣はありませんか?
パソコンやスマホ、そして最近のテレビのLED画面から出るブルーライトは、脳を刺激して睡眠に必要なメラトニンというホルモンの分泌を抑制してしまいます。
また寝室に明るい白色系のLED照明を使うことも避けましょう。

カフェインを避ける

寝る前だけでなく、夕方以降はカフェインを避ける習慣をつけましょう。
ホットミルクやハーブティーなどリラックスできるものを意識することもおすすめです。

毎日忙しく、たっぷりと睡眠時間を確保するのは難しい。そんなあなたでも、努力次第で睡眠の質をよくすることはできるのではないでしょうか。いま一度、自分の睡眠を見直してみませんか?